ほっとミュージアム　談話室

　万博後の継続展示、すぐに会期全ての枠が完売したことで話題になった、大阪市立美術館の「イタリア館の至宝」展には、12/2（火）に行っています。発売開始後すぐに土日の券は売り切れてしまったので、休み可能な平日を即断して、この日を取りました。
　同館の開催で、春の「日本国宝展」では、予約時間通りに行ったら大行列のしっぽ、だったので、
　3時30分の回ですが、警戒して3時過ぎに行ったら、意外にそれほどでもありませんでした。予約時間前は、館内の予備展示室に列を作らせていました。当日は寒くはなかったのですが、「極寒の中での行列」なんて批判を予防するための措置でしょうか。予約された人数より実際の来館者が少なかったのかもしれません。

　展示は、万博開催時のイタリア館展示物から4点だけ、ということだから行列に対して展示を見るのは短時間で終わってしまうのかな、と思えば、かなり充実していました。
　一番の目玉展示物「ファルネーゼのアトラス」は“神話と宇宙”展示の一角として。その展示映像や、解説パネルで、アトラスが掲げる球体が「天球」であることや、中世ローマの星座の認識を説明してくれます。実物に関しては、全周が自由に近づいて見られて、肉体美や背中に掲げるマントの微妙なひだが観察できて良かった！

　“信仰と交流”ソーンでは、ペルジーノの宗教画「正義の旗」がシンボル展示なのですが、展示が追加された「天正遣欧使節の伊東マンショの肖像画（ティツィアーノ筆）」（複製）と「伊東マンショの正装復元」（縫製）の方が、ストーリ－性豊かでした。法王の招待に応じて豊臣時代の日本からはるばるやってきた天正遣欧使節。この展示があった背景には、現代の前法王の万博出展意欲があった、と聞きます。その前法王がお亡くなりになって、法王選挙（コンクラーベ）が行われた話題も欲しかったなと思いました。天正遣欧使節も、コンクラーベに出くわしていますので。

　“英知と創造”ゾーンで、レオナルド・ダ・ヴィンチの「アトランティコ手稿」が、一番、宝物扱いをされていました。制限されて入館した中でももう一度行列。小さいなどを近くで見せるためだと思います。「日本国宝展」での「漢委奴国王金印」と同じ扱い。

　結局、これだけの展示物で1時間半たっぷり費やしましたが、列に並んでいただけ、という感じはしませんでしたので、徹底した人数管理のおかげ、と言えるのでしょう。

　11月18日以降、追加で対策された午前9時15分からの当日券販売は、どんな具合になっているのでしょうか。そこはまだ知れないままです。この展示は1/12（月・祝）までなので、まだチャンスはあります。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　明日香　光二／馬場　英明

　ちょっと遅くなりましたが11/28（日）に美術館「えき」で開催中の「レオ・レオーニと仲間たち」を見ています。京都へ盛りの紅葉を楽しむために出かけ、帰りに立ち寄りました。

　最近、家では名作絵本を眺めることが多くなっています。まぁ、活字や論理を追うことに疲れはじめている…ということか。世界の絶景の写真や絵画集を眺めるのも楽しいし…

　展覧会紹介文にもあるように、先輩格のブルーノ・ムナーリと同じく、商業デザインのグラフィックデザイナーとしてキャリアをスタートし、そちらで知られた存在。展示のかなり大きな部分を占めますが、私にはそんなに特徴的なものを感じません。オランダ生まれだが、ユダヤ系ゆえ育ったイタリアでは戦時中に差別されアメリカへ。戦後にイタリアへ戻ってから絵本を始めたと。

　彼の代表作『ちょっとかわったねずみのはなし』の主人公・フレデリック君は私のヒーローでもあり、私のかばんにもぶらさがっていたりします。
　　　飢饉を前にしたネズミの社会で、食料を蓄える仲間たちに対して、
　　　彼は一人、「光やことば」を集めていたと。
　　　仲間たちは、彼を怠け者あるいは変人と思うが、
　　　実際に耐える季節に入ると、彼の「蓄え」が輝き始める。
　そんな物語ですが、哲学的で、また民族浄化の声に差別を受けた人らしいと納得できるものがあり、またその芸術尊重主義（芸術至上、とまでは言いませんが）には共感できるので…大好きな物語。
　でも、彼が描いたこの形のネズミ、名前はフレデリックだけじゃないんですね。
　　　画家になりたかったマシューや、ゼンマイ仕掛けのおもちゃのネズミを友達にしたアレクザンダーなど、
同じ姿なのに、登場する物語で名前はバラバラ。白の中に黒丸の目玉。手足は長方形の棒状というあまりに単純な姿に、誰もが共感できる普遍性を求めているのでしょうか。口が×のミッフィーちゃんや、口の表現がないキティちゃんのように。
　ますます彼のネズミが好きになりました。
　
　この展示は、12/25（木）クリスマス、までです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　明日香　光二／馬場　英明

　常滑のINAXライブミュージアム https://hiroba.travel.coocan.jp/museum/museum_data_kikaku.php?pref=23&c=91で開催中の展示を紹介します。
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☆愛知県陶磁美術館コレクション「あの世でもハッピーライフ
　　　ー中国二千年前の住宅設備機器ー」～令和8年4/7（火）
　　　　　水曜（12/24、2/11は開館）12/26～1/4休館
　　　　　共通入館料金：一般1000円　学生800円　中高生500円　小学生250円

　中国中国・漢代（前3ー後3世紀）から明代（14ー17世紀）の墳墓には、家屋、井戸、豚小屋付きのトイレ、カマドや家具など建物や生活用品をかたどった、建築明器（めいき）と呼ばれる陶製のミニチュア模型が副葬品として埋葬された。死者が来世でも不自由なく幸せに暮らせるようにと、生前の日常にあった、今でいう住宅設備機器や生活様式などがやきもので再現された。水を汲むための釣瓶を引き上げる滑車がついた井戸、魚などの食料品や調理器具が型押しされたカマドの台、穴があいたトイレ、大きさも素材も実際とは異なり実用性はないが、素朴ながらも写実的で生き生きとする。豊かな来世の暮らしを描いた造形をとおして、古代中国の生活情景に触れながら、秘めたるやきものの魅力に迫る。
《灰陶加彩四合院》明（16-17世紀)中庭を中心に東西南北の四方を建物で囲んだ中国伝統の住居形式。
《灰陶猪圏》後漢（1-2世紀）人間の排泄物を豚の餌に利用。便所の床には排せつ用の穴が開く。
《灰陶井戸》漢（前2-後2世紀) 瓦や文様の細部まで緻密に作り込まれる。
《緑釉井戸》後漢（1-2世紀）緑釉が施され、落ち着いた色調となる。
《緑釉作坊》後漢（1-2世紀）屋根付きの製粉作業場を表した明器。
《緑釉カマド》後漢（1-2世紀）カマドと釜を別々に施釉・焼成し、後に組み合わせた構造。
《三彩供物》明（16-17世紀）香炉、豚の頭部、鴨、桃など当時の豊饒や吉祥を象徴する供物が並ぶ。

講演会：1/31（土）講義室にて、午後2～3時30分
「夢を託したやきものー建築明器の世界―」
　　　　　田畑潤氏（愛知県陶磁美術館主任学芸員）
　参加費1500円（入館チケットおよび企画展関連冊子付き）
　　　館サイトの予約フォームにて、定員30名＊先着順
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　　　　　　　　　　　　　　　　参考：館のホームページ

　　　　　　　　　　　　　　　　明日香　光二／馬場　英明

　小布施町の北斎館https://hiroba.travel.coocan.jp/museum/museum_data_kikaku.php?pref=20&c=207で開催中の展示を紹介します。
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☆「傑作！北斎漫画」～令和8年1/18(日)
　　　無休
　　　入館料金：一般800円　高大生300円　小中生100円
　　　　　※企画展は空調機器改修工事のため、展示室を制限して開催

　北斎の代表作にして、ジャポニズムの要因の一つとも言われる『北斎漫画』は、北斎が文化9（1812）年に名古屋を訪ねた際、門人の牧墨僊宅に逗留し描いた300図余の下絵に始まったと伝え、文化11年（1814）に名古屋の版元である永楽屋東四郎より出版され、北斎没後の明治11年（1878）刊行の十五編を以って完結。人々の生活の様子や職人の勤労の姿、動植物、魚類、住居や風景などが大量に描かれ、のちに北斎が「森羅万象を描く絵師」と評された絵手本（絵の教科書）でありながらも鑑賞性が高く、絵師を志すものに限らず市井の人々も買い求めた。本展では、全十五冊に収載された多様なデザインをご紹介し、その魅力に迫る。
北斎の代表作であり、西洋で巻き起こったジャポニスムの要因の一つとも言われる『北斎漫画』。絵手本（絵の教科書）でありながらも鑑賞性が高く、絵師を志す者の他に市井の人々も買い求めるベストセラー作品になりました。
『北斎漫画』初編「動物」
『北斎漫画』三編「雀踊り」
『北斎漫画』三編「風雷」　
『北斎漫画』三編「三ツワリの法」
『北斎漫画』五編「輪蔵ノ内」
『北斎漫画』五編「猿田彦太神・天臼女命」　
『北斎漫画』十一編「安志尾の裏山庚申山猿が浄土」
『北斎漫画』十一編「似西洋銃海魔伐・弓締」
『北斎漫画』十三編「篭の渡」　

東町・上町祭屋台天井絵の高精細複製画をご紹介
2024年に「Digital×北斎」（企画運営：NTT ArtTechnology）で展示された「龍」「鳳凰」「男浪」「女浪」の高精細複製画を北斎館で初展示。

学芸員によるギャラリートーク：1/3（土）午後2時～30分程度　映像ホール前廊下集合
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　　　　　　　　　　　　　　　　参考：館のホームページ

　　　　　　　　　　　　　　　　明日香　光二／馬場　英明

　小布施町の日本のあかり博物館https://hiroba.travel.coocan.jp/museum/museum_data_kikaku.php?pref=20&c=208で開催中の展示を紹介します。
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☆企画展「陰翳礼讃」～令和8年4/14（火）
　　　水曜（祝日は開館）年末年始（12/29～1/1）休館
　　　入館料金：大人500円　高大生400円　中学生以下無料
　　　　　　　　障害者手帳提示者無料（本人のみ）
谷崎潤一郎氏の代表的な随筆のひとつ『陰翳礼讃』に登場する「あかり」や作者の概念世界にあった「あかり風景」を、実際の灯火具などとともに紹介。
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　　　　　　　　　　　　　　　　参考：館のホームページ

　　　　　　　　　　　　　　　　明日香　光二／馬場　英明

　岡谷蚕糸博物館(シルクファクトおかや) https://hiroba.travel.coocan.jp/museum/museum_data_kikaku.php?pref=20&c=39で開催中の展示を紹介します。
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☆企画展「米山悦朗写真展～カメラのファインダー越しに見た絹～」～令和8年2/15（日）
　　　水曜（祝日の場合は開館）祝日の翌日、12/29～1/3休館
　　　入館料金：大人530円　中高生320円　小学生170円　
　　　　　　　諏訪6市町村の小中生と岡谷市内在住・在学の高校生は無料

　神奈川県在住の写真作家・米山悦朗は、退職後、写真作家活動に入り、国内外を取材してきた。岡谷蚕糸博物館のリニューアルオープン当時から養蚕と全国の絹織物産地を取材し、作品を定期的に展示した米山氏の写真作品と着物や反物を合わせて展示。
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　　　　　　　　　　　　　　　　参考：館のホームページ

　　　　　　　　　　　　　　　　明日香　光二／馬場　英明

　大洲市立肱川風の博物館・歌麿館http://hiroba.travel.coocan.jp/museum/museum_data_kikaku.php?pref=38&c=29で12/13（土）から開催される展示を紹介します。
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☆冬の企画展「～きっと鳥が好きになる～
　　　日々を彩る野鳥展　冬の部」12/13（土）～令和8年3/1（日）
　　　　火曜（祝日の場合は翌日）年末年始休館
　　　　入館料金：大人500円　高校生250円　小中生200円
　　　　　　　　　大洲市内に住所を有する65歳以上　無料（要証明書提示）
　　　　　　　　　身体障害者手帳、療育手帳又は精神障害者福祉手帳を所持者と付添１名は無料
　　　　　　　　　大洲市外に在住の65歳以上（要証明書提示）300円

　私たちの身近にいる「見たことあるけど名前を知らない鳥」そんな野鳥たちの魅力を、写真と木彫画、鳥を愛してやまないスタッフの解説キャプションを添えて伝える。野鳥たちの意外な一面・面白い生態から野鳥を通して見えてくる環境問題まで。
「オシドリ」
　木彫画「モズ」　など
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　　　　　　　　　　　　　　　　参考：館のホームページ

　　　　　　　　　　　　　　　　明日香　光二／馬場　英明

　卯之町の愛媛県歴史文化博物館 https://hiroba.travel.coocan.jp/museum/museum_data_kikaku.php?pref=38&c=35で12/13（土）から開催される展示を紹介します。
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☆テーマ展「石鎚山歴史と民俗」12/13（土）～令和8年2/1（日）
　　　月曜（第1月曜日は開館、翌火曜日が休館）年末年始（12/29～1/1）休館
　　　入館料金：高校生以上500円　65歳以上300円　中学生以下無料
　　　　　　　　障がい者と介護者1名は無料
　　　　　　　　要介護認定を受けている高齢者と介護者1名は無料

　石鎚国定公園が昭和30（1955）年に指定されてから70年。
　西条市と久万高原町にまたがり、標高1982ｍで四国および西日本の最高峰・石鎚山。その東にそびえる笹ヶ峰、瓶ヶ森などとともに石鎚連峰を形成し、弘法大師も修行したと伝えられるなど、古くから山岳信仰の霊場、修験道の霊地として知られ、江戸時代には別当寺の前神寺などを中心に先達制度により石鎚信仰が広がり、多くの登拝者を集めた。
　本展では石鎚信仰が広く庶民に普及した江戸時代から、観光地としての開発が進む昭和にかけての石鎚山の歴史を紐解き、愛媛大学教授で地理学者の村上節太郎氏（1909～1995）が、お山開きなどの習俗を撮影した写真も併せて紹介。
石鎚山の豊かな自然とその魅力を見つめなおす機会としていただけたら幸いです。
　　石鎚画賛　林涛光画、半井梧庵賛　明治7(1874)年頃
　　石鎚山絶峰細景　「西條誌」　天保13(1842)年
　　石鉄山先達場記録写　弘化3(1846)年頃
　　半井梧庵肖像　石鎚神社神官姿　明治13(1880)年
　　石鎚神社先達用記　明治14（1881）年
　　石鎚山頂上（絵葉書）　大正～昭和初期
　　石鎚山観光パンフレット　昭和50年代　など
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　　　　　　　　　　　　　　　　参考：館のホームページ

　　　　　　　　　　　　　　　　明日香　光二／馬場　英明

　丸亀市猪熊弦一郎現代美術館https://hiroba.travel.coocan.jp/museum/museum_data_kikaku.php?pref=37&c=16で12/13（土）から開催される展示を紹介します。
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☆「ジャネット・カーディフ　40声のモテット」12/13（土）～令和8年2/15（日）
　　　　月曜（祝日の場合は翌日）12/25（木）～31（水）休館
　　　　入館料金：一般1500円（市民割900円）大学生1000円（市民割600円）市民割は要住所証明
　　　　　　　　　高校生以下または18歳未満・丸亀市内在住の65歳以上・各種障害者手帳所持者と介護者1名は無料

　カナダを拠点に活動するジャネット・カーディフ（Janet Cardiff, 1957-）によるサウンドインスタレーション作品《40声のモテット》2001年にカナダ国立美術館（オタワ）で初公開され、同館のミレニアム賞を受賞して以来世界約60ヶ所で展示された彼女の代表作の一つ。16世紀イングランドの作曲家トマス・タリスが作曲した『Spemin Alium』（通称『40声のモテット』）を、楕円形に設置された40台の各スピーカーから、59人5声部（ソプラノ、アルト、テノール、バリトン、バス）で構成された聖歌隊の歌声で個別に再生。今まさに歌っている聖歌隊の場に居合わせているかのような没入感を生み出す。
　当館は谷口吉生の設計のもと1991年に開館し、館内で最も面積が大きく、7mの天井高を有する開放的な展示空間で、鑑賞者は自由に空間を移動でき、一層本作の音による空間体験を得ることができるだろう。ジャネット・カーディフの代表作による空間内での音の彫刻的な広がりと、当館ならではの建築空間の対話を楽しむ。

☆「猪熊弦一郎展　夢をならべている」12/13（土）～令和8年2/15（日）

　香川県生まれの猪熊弦一郎（1902-1993）は、東京美術学校に学び、第二次大戦開戦前年の1938年から40年までパリで学んで帰国し、1955年からニューヨークで約20年間を過ごした後は、東京とハワイの両方にアトリエを構え、90歳まで制作に励んだ。時代や環境の変化をも吸収して描いた作品は、写実的な具象からデフォルメの効いた具象へ、抽象へと変化したが、時々の自分を画面に力いっぱいぶつける点は生涯を通した。
　猪熊が晩年に制作したのは、具象も抽象もない、形はすべて面白く美しいバランスでできていると考え、それらを自分の秩序で絵の中に住まわせた作品。顔や鳥といった生き物の姿も区別なく、さまざまな形が共存する絵画を描き、常識に捉われることなく素直に自由に描かれた作品は不思議に満ちる。本展では猪熊が80歳を超えて制作した作品を紹介、70年以上にわたって描きに描き続けた猪熊の、何ものにもとらわれない絵画を見る。
　《ポートレイトの会話》1988
　《三つの言葉》1989
　《鳥と遊ぶ》1990
　《裸子1 鳥11 馬2》1991
　《真昼のカーニヴァル》1992
　《緑の中の美しき顔》1992
　《裸子と鳥》1993
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　　　　　　　　　　　　　　　　参考：館のホームページ

　　　　　　　　　　　　　　　　明日香　光二／馬場　英明

　縮景園となりの広島県立美術館 https://hiroba.travel.coocan.jp/museum/museum_data_kikaku.php?pref=34&c=3で12/13（土）から開催される展示を紹介します。
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☆特別展「木村伊兵衛写真に生きる」12/13(土) ～令和8年2/8(日)
　　　　月曜と、12/25～1/1　休館
　　　　開館時間：午前9時～午後5時（金曜は7時まで、入場は閉館30分前まで）　　
　　　　入館料金：一般1500円　高大生1000円　小中学生700円
　　　　　　身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳及び戦傷病者手帳の所持者と介助者1名は半額

　小型カメラに写真表現の可能性をいち早く見出し、日常を素早く切り取るスナップショットや肖像写真で名声を確立した写真家、木村伊兵衛（1901-1974）。本展で約165点の作品で、日本の写真史に大きな足跡を残した木村伊兵衛の活動を振り返る。

第1章　夢の島——沖縄
　1935（昭和10）年に観た琉球舞踊に感銘を受け沖縄へ渡航。風俗習慣が違う古い文化の残る島で夢中でシャッターを切った。
　　　那覇の市場、本通り、沖縄、 1936
第2章　肖像と舞台
　最初の個展「ライカによる文芸家肖像写真展」は1933（昭和8）年、小型カメラで被写体の性格や感情の動きまでも捉えた。
第3章　昭和の列島風景
　戦争が終わり、戦後の混乱のなかで、報道写真こそ自分の写真の道と覚悟。
　　　若い人、広島、 1946
第4章　ヨーロッパの旅
　1954（昭和29）年秋訪欧し、パリでアンリ・カルティエ=ブレッソンやロベール・ドアノーと出会い写真への姿勢を再確認。
第5章　中国の旅
　戦前、満州国建国と日中戦争の中にも中国の庶民の日常を捉え、戦後、中国の人たちの表情が明るくなっていることを感じる。
第6章　秋田の民俗
　1952（昭和27）年、展覧会の審査に訪れた秋田で、象潟や横手などの農村生活の実態を見て感動。
　　　板塀、追分、秋田、 1953
第7章　パリ残像
　1954 年、1955 年と続けて行われたヨーロッパの旅。

（１）記念講演会：1/10（土）地階講堂にて、午後1時30分～3時［開場1時］
「木村伊兵衛とヨーロッパの写真家たち」甲斐義明氏（新潟大学准教授）
　　　要事前申込（電話082-221-6246）

（２）美術講座：2/1（日）地階講堂にて、午後1時30分～2時30分［開場1時］
「木村伊兵衛を読むー写真と言葉を通して」山下寿水氏（主任学芸員）
　　　要事前申込（電話082-221-6246）

ギャラリートーク：12/19（金）1/9（金）1/23（金）2/6（金）午前11時～、午後5時～
　３階展示室にて、学芸員、事前申込不要

撮影ワークショップ「お庭で撮影会」
12／20（土）及び21（日）午後1時30分～3時30分［受付1時～］
藤岡亜弥氏（写真家、第43回木村伊兵衛写真賞受賞者）
　　縮景園、広島県立美術館にて、参加費：1000円　※要本展入館券、入園券
　　先着15名（両日参加可能な方）　要事前申込（電話082-221-6246）

ロビーコンサート：2/1（日）１階ロビーにて、正午～
「にほんのうた　昭和100年」東京オペラシンガーズ、無料　※事前申込不要
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　　　　　　　　　　　　　　　　参考：館のホームページ

　　　　　　　　　　　　　　　　明日香　光二／馬場　英明