若かりし頃、大津屋旅館に泊まったおぼろげな記憶ですが残しておきたく投稿します。
2000年前半の1月、上総牛久周辺の仕事が連続であり市原付近のホテルを探したところ受験シーズンでどこ
も満室との回答。当時ネット環境も脆弱でスマホなど当然なく会社にあった全国のホテルが収録されてい
る古い本を見て片っ端から電話をかけて唯一空き室があったのがこの大津屋旅館でした。
付近で一仕事終えて社用車でチェックイン。。。歴史を感じさせる旅籠の外観。小さなお婆さんが受け付
けてくれ、2階の角部屋に案内されました。おばあさん曰く「ここはえらい殿様とか案内する部屋なんです
よ」と一言。いわれてみると床の間があり一幅の掛け軸が。
冬時期でしたが換気性の良い部屋で暖房もなく寒い!更には隣部屋はふすまで仕切られているだけで開け
れば他の宿泊客がいる模様。衣擦れ、呼吸も聞こえるくらいの臨場感でセキュリティは皆無。
風呂は入口に札をかけて主張するスタイルで鍵などありません。性善説に支えられた宿って感じでした。
テレビもなく、音を出すだけで隣の人に迷惑をかけてしまうので静かに暇をつぶすべく百メートル位先に
あった古めかしい本屋で漫画バガボンドを十数巻まとめ買い。戻って静かに読んでいた記憶があります。
スタンダードな和食の朝食は宿泊客皆でテーブルを囲み食べました。新聞勧誘や土木工事など連泊して滞
在する人が多かったようです。今は本屋も含め廃業したとのこと。20数年前の記憶でした。